小売業の未来を切り拓く！AIで「儲けを生む」セミナーレポート

akikoobata
7月23日
読了時間: 3分

*2024年11月28日開催の大塚商会主催オンラインセミナーでは、株式会社Goldratt Japanのパートナー飛田基氏が登壇し、先進的AIアルゴリズム搭載の在庫運用ソフト「Onebeat」を紹介しました。現状維持のシステム導入では得られない「会社の競争力強化」と「儲ける力」を効率的に高める「真のDX化」の具体策が提示されました。

低迷する利益率と在庫のジレンマ

日本小売業の利益率はわずか0.8%と低迷しており、在庫管理は経営の大きな課題です。在庫が多過ぎれば余剰在庫となりキャッシュフローを圧迫、少な過ぎれば欠品や売上機会損失を招きます。多店舗展開においては、店舗ごとの売れ行き差異や本部計画と現場の実態との乖離が在庫の偏在を引き起こし、収益を圧迫しています。従来の「勘と経験」に頼る管理には限界があり、データドリブンな経営への転換が急務とされています。

AIが実現する革新的在庫管理「Onebeat」

これらの課題に対し、革新的な解決策となるのがOnebeatです。AIの圧倒的な計算パワーと、頻繁かつ高粒度な自動制御オペレーションにより、全店舗・全SKUをフル稼働で管理し、従来の手作業では不可能だった高精度な在庫運用を実現します。独自の「DTM（ダイナミックターゲットマネジメント）」機能は、日々変化する需要と供給のバランスを見守りながら、最新の販売状況に合わせて在庫ターゲットを自動で調整します。そのうえで、全体の在庫状況や補充の優先度を考慮し、最適な補充数を決定して指示します。天候や流行、競合の動きなど、先読みしづらい変化にもすばやく対応し、販売チャンスを逃さない仕組みです。既に世界24ヶ国、5万5000の拠点で導入され、1兆4,000億円規模の在庫を最適化しています。

売上最大化と業務効率化への貢献

Onebeat導入は劇的な効果をもたらします。欠品率の低下による売上UP（例えば、3%の欠品解消で売上が15%UPする試算も紹介されました）や、在庫の適正化によるプロパー消化率向上により売上機会を最大化します。AIによる在庫管理業務の自動化は、在庫管理に関わる方々が抱えてきた煩雑で時間のかかる作業を確実に軽減します。これにより、皆さんは本来注力すべき業務に集中できるようになり、業務効率と働きやすさの両面で大きな改善が実現します。

また、過剰生産の抑制や在庫削減によって廃棄ロスを最小限に抑えることができ、環境負荷の低減にも直結します。こうした変化は、人手不足が深刻化する中で、AIと人がそれぞれの役割を担いながら成果を生み出す、新たな協働の形として注目されています。

大塚商会「SMILE」連携でシームレスなDX

大塚商会が提供するDX統合パッケージ「SMILE」とOnebeatの連携は、さらなる強力なDX推進を可能にします。SMILEから売上、在庫、発注データなどの基幹データをOnebeatに連携すると、AIが最適な在庫配置と補充計画を算出。その計画は自動的にSMILEに反映され、発注業務まで自動化されます。これにより、人手を介さないシームレスな在庫管理が実現し、データの即時性と正確性が飛躍的に向上。企業の収益性向上と持続可能な経営に直結する、戦略的な在庫運用を可能にします。