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従業員時間あたり粗利高

従業員時間あたり粗利高とは?


「従業員時間あたり粗利高」とは、1時間あたりの従業員が生み出す粗利を数値化したものです。人件費という“コスト”が、どれだけの“利益”を生んでいるかを見る指標です。同じ売上でも、販売能力が高いスタッフがいれば、より少ない時間で高い粗利を生み出せます。この数字を追うことで、単なる人件費削減ではなく、「人件費の投資効率」を高めるという視点で、人材配置や教育の戦略を立てることができます。


●どの店舗が効率的に稼いでいるか?

チェーン店舗では、「どの店舗が本当に効率よく稼いでいるか」を把握することが重要です。「従業員時間あたり粗利高」を用いれば、売上や客数に惑わされず、純粋に“労働生産性”の高さを比較できます。


同じ人数で

A店:1時間あたり3,000円の粗利

B店:1時間あたり4,500円の粗利

となれば、同じ人件費でもB店のほうが効率的に利益を生み出していることが明確です。

これにより店舗間の運営差や、改善余地のある店舗の発見に繋がります。


●時給アップの指標とする

単なるコスト管理の指標ではなく、生産性に基づいた時給アップの根拠とします。

粗利を稼げる人材に対しては積極的に時給を上げるという人件費戦略が可能になります。


たとえば、「このスタッフは時給1,200円でも、1時間に5,000円以上の粗利を生み出している」と可視化されれば、給与UPや昇格の説得力も増します。人材の定着・成長・やる気の引き出しにもつながる、ポジティブな経営指標となります。



●忙しさではなく“利益を生む働き方”へのシフトを促す指標

現場が「忙しい=良いこと」となりがちですが、忙しくても利益が伴っていなければ意味がありません。「従業員時間あたり粗利高」を追うことで、“効率よく稼ぐ”働き方を意識するようになります。制約に集中せず“非制約”な部分に無駄な労力を使うことが全体の利益を止める原因となります。


これは単なる効率化ではなく、

・利益率が高い商品の販売ができているか

・客単価や購入率が上がっているか

・販売に繋がらない業務に時間を取られていないか

といった要素を見直すきっかけになります。

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